前年に続き、クマ財団3期生の展覧会にて漫画家・芦藻彬氏の展示に使用する什器の設計及び施工を担当した。
漫画の内容と展示計画がリンクするというコンセプトのもと、芦藻氏が描き下ろした「SCISSIONE/分裂」というループ構造を持つ作品と合わせて展示計画を構想し、什器の形が導き出された。
什器の構成としては、ポリカーボネートと金物でできたボックスをアルミパイプで持ち上げるというものである。ボックスは開閉可能であり、足となるアルミパイプが内部を貫ぬくことでブレースとして機能する。単体では自立しない不完全なものだが、ジョイントでつなげていくことで様々な展示に対応することができる。
その結果、配列複製的でインダストリアルな装いをしつつも、どこか生き物のような可愛らしさを持った什器となった。
什器および漫画作品の構造を表す為に作成したアートワークは、後日行われた漫画作品の販売会の際、プロモーショングラフィックとして使用された。
- コンテンツ:什器, キービジュアル
- 地域:東京都江東区
- クライアント:芦藻彬
- 設計:tutime
- 施工:tutime
- 写真撮影:齋藤翔瑛
- 期間:2019.01-20.03